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日刊伯剌西爾蹴球新聞
いつの時代も数多くのクラッキ(名手)を生み出してきたブラジル。常にサッカーシーンの中心に位置し続ける「王国」について、ポルトガル語に堪能なスポーツ記者が取材や独自の情報源を基に記事を執筆、配信する。

ジュニーニョのドイツ行きにパレイラが太鼓判

2006/01/31(火)
 ブラジル代表のパレイラ監督は30日、W杯ドイツ大会メンバーにリヨンのジュニーニョ・ペルナンブカーノを加えるのはほぼ確実だと話した。ロナウジーニョらカカーら「クアルテット・マジコ(魔法の4人)」以外で「当確」を出されるのはジュニーニョが初めて。
 30日に31歳の誕生日を迎えたジュニーニョに嬉しい「誕生日プレゼント」が待っていた。2001年の移籍以来、4年連続のリーグタイトルを獲得したばかりか、昨年はチャンピオンズリーグでも健闘するなどジュニーニョがリヨンを欧州有数の強豪に引き上げた。今季は前人未到の5連覇に挑戦するリヨンで、ブラジル人MFは59得点をマーク。またFKの名手だけにそのうちの22得点が、直接FKによるもの。
 パレイラは言う。「招集メンバーを今から予想したくはないが、ジュニーニョはシステムな意味合いでも常時、代表に呼んできた。彼が本大会に行く可能性は非常に大きい」。ブラジル代表ではセグンド・ボランチ(攻撃重視の第二ボランチ)として予選でもたびたび出場してきたジュニーニョだが、昨年春以降はパレイラがより攻撃に重きを置いたクアルテット・マジコを優先してきたため、出場機会は後半途中からが多くなっていた。
 パレイラの発言を聞いたジュニーニョは「W杯で戦うということに非常なモチベーションを感じているよ。でも言うまでもなく、ドイツに行くにはもっと献身的になる必要がある。6度目の優勝に貢献したいんだ」と話した。
 FKの名手でもあるユーティリティープレーヤー,ジュニーニョが初めて掴もうとしている大舞台。他国ならば十分、レギュラーを張れる選手がベンチに控えるのも「王国」ならではの贅沢さである。
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好調リヨンのエースでさえも先発には程遠いのがセレソンの凄さ
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アラウージョがミナス州選手権にデビューも無得点

2006/01/30(月)
 元ガンバ大阪のアラウージョは29日(日本時間30日未明)、クルゼイロの一員としてミナス・ジェライス州選手権のイパチンガ戦に初出場した。元東京ヴェルディのジウらと3トップを形成したアラウージョだが、厳しいマークに苦しみ、無得点のまま後半エウベルと交替した。チームも0対0の引き分けに終わった。


元広島のガウヴォンがサン・パウロ州選手権初先発へ

2006/01/29(日)
 サンフレッチェ広島からサントスに移籍したFWガウヴォンが29日のアメリカ戦で先発することが確実となった。27日に行われたテストマッチでレギュラーとして出場したガウヴォンについてルシェンブルゴ監督は「攻撃陣はまだ完成途中にあるので、色々な選手にチャンスを与えるつもりだ」と語った。
 現在開催中のサン・パウロ州選手権で2勝1敗1分で7位のサントス。首位を走るパウメイラスが5勝と独走態勢に入っているだけに、29日(日本時間30日)に行われるアメリカ戦は勝利が義務付けられる。「得点を挙げ、サントスを手助けするために最大限に集中しているよ。もし先発できたなら、これまでのチーム同様、自分のスタイルでプレーするだけさ」と語ったガウヴォン。今季アウエーでまだ勝利がないサントスの攻撃を、大柄な元Jリーガーが支える。
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40歳の誕生日を目前にロマーリオ語る(上)

2006/01/29(日)
 バイシーニョ(おチビさん)の愛称で知られるロマーリオ。ブラジルサッカー史に確実に名を残す天才FWが29日、40歳の誕生日を迎えた。昨年はブラジル全国選手権で得点王を獲得するなど、まさに「老いてなお盛ん」。数々の問題行動に加え、時には「王様」ペレやジーコともトラブルを起こしてきた「悪童」だが、数多くのサポーターに愛される存在だ。ブラジル唯一の専門誌「プラカール」に語った40歳を目前にしたロマーリオの心境を2度に分けて紹介しよう。

40歳という年齢
――ある人は20代、またある人は30代、40代から人生は始まるって口にするけど僕にとってはいつからでも始まるものだと思う。まだ40歳になっていないので、どんな感じかは分からないけど、大切なことはしっかりと生きることだ。僕には素晴らしい妻と6人の子供たち、そして健在な両親がいる。夢見たことの8割から9割は実現できたんじゃないかな。こんな感じで僕は40歳を迎えることになる。

目前にした通算1000ゴール
――あと51点(さらに28日のアメリカ戦でも得点したので50点)だね。FIFAの公式サイトでも明らかにされているよ。各チームの仲間が、この数字まで来ることを手助けしてくれた。もちろん友人や君たちプレスの存在もね。

歴史的得点(1000ゴール)への道のり
――僕がこういう親善試合(所属するヴァスコ・ダ・ガマは今季中の達成を後押ししようと弱小クラブとのテストマッチを多数組んでいる)を受け入れていることを批判する人は大勢いるね。そういう意見は尊重するよ、だって口がある人はしゃべる権利があるんだから。でも僕はゴールに生きているし、確かに得点記録を更新するため戦うよ。今は6年前に比べて非常に更新に向けて意欲的だ。というのもあのころは40歳までプレーするなんて想像さえしていなかったし、こんなに1000ゴールに近づいていなかったからね。

欧州での経験
――最初は厳しかった。でも僕のポテンシャルの全てを見せられたバルセロナでは、特にいい時間を過ごしたと思う。もしスペインでのプレーを続けていたら、あと3、4回は世界最優秀選手(1994年に選出)に選ばれていたという確信を持っている。(続く)
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「ロマーリオ、40歳おめでとう」。ヴァスカイーノ(ヴァスコサポーター)も悪童の40歳誕生日を祝う


マテウスが30日からアトレチコ・パラナエンセを指揮

2006/01/28(土)
 パラナ州の名門アトレチコ・パラナエンセの監督に就任する元ドイツ代表の主将、ローター・マテウスは30日、クラブがあるクリチーバ市に到着し、正式に監督としての仕事をスタートさせる。ブラジルのトップクラブでドイツ人が指揮を執るのは「前代未聞」だけに全国的に注目を集めている。ブラジル人がこよなく愛するフッチボル・アルチ(芸術サッカー)の対義語としてしばしば引き合いに出されるのが、ドイツ人によるフッチボル・フォルサ(力のサッカー)。2月1日か2日に行われる同州選手権の対シアノルテ戦が、マテウスの「初陣」となる予定だ。


1000ゴールはマラカナン競技場で/ロマーリオが希望

2006/01/26(木)
 ヴァスコ・ダ・ガマのFWロマーリオは25日、アングラ・ドス・レイスとのテストマッチで2得点を挙げ、通算ゴールを949とした。試合は2対2の引き分けに終わった。
 ヴァスコからプロの世界の飛び込んだバイシーニョ(おチビさんの意でロマーリオの愛称)。現在、リオ・デ・ジャネイロ州選手権が開催中だが、今季中に1000ゴールを達成させようとヴァスコが様々な親善試合を組み、ロマーリオを後押ししている。
 決して強豪ではないアングラ相手に先制を許したヴァスコだが、前半39分にゴール前へのセンタリングをヒール気味に「らしい」得点でロマーリオが同点弾。後半にも勝ち越しを許したが、同31分に再びロマーリオが得点を挙げた。
 1000の大台まであと51としたロマーリオは「もし舞台を選べるならマラカナン競技場がいいな。あそこには思い入れがあるんだ。相手はもはや重要ではない。まあ重要な大会であることに越したことはないけど、でもそうでなくても決して嫌じゃないよ」と語った。



アモローゾがパレルモ戦で先発へ

2006/01/25(水)
 ACミランのFWアモローゾが25日にサンシーロ競技場で行われるパレルモ戦で移籍後初先発することが確実となった。シェフチェンコやカカーら一部主力を温存することに伴う出場で、フル出場は難しいと見られる。アンチェロッテイ監督は「素晴らしい才能の持ち主であることに加え、エリア内での得点力が抜群」と賞賛、ジラルディーノと2トップに期待を寄せる。


鹿島の新監督アウトゥオーリが抱負語る

2006/01/25(水)
 今季、鹿島アントラーズを率いるパウロ・アウトゥオーリが日本への出発を間近に控え、ガゼッタ・エスポルチーヴァの取材に答えた。27日(日本時間28日)に機上の人となるアウトゥオーリは「(世界一になった)サン・パウロと同様の仕事を続けたい。また私の哲学を新しいクラブにも持っていくつもりだ」と意気込みを語った。
 サン・パウロでのコパ・リベルタドーレス、クラブ世界選手権の両タイトルに加え、クルゼイロでも1997年にコパ・リベルタドーレスを、95年にはボタフォゴを初のブラジル全国選手権に導くなど南米のクラブレベルでは全てのタイトルを取り付くした感さえある名将は「私の前に、新しい挑戦が待っている」などと極東での采配に期待を見せた。
 試合中に自在なシステム変更を見せたり、相手に応じた選手交替を見せるその柔軟な采配は「カメレオン」とさえ称されるアウトゥオーリ。王国屈指の名将の実績と手腕は、昨年Jリーグで旋風を巻き起こした大分トリニータのシャムスカ監督をはるかに上回る。今季の鹿島から目が離せない。
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ロマーリオが今季初のハットトリック達成

2006/01/24(火)
 ヴァスコ・ダ・ガマのFWロマーリオは22日に行われたリオ・デ・ジャネイロ州選手権の対ボタフォゴ戦で今季初のハットトリックを達成した。試合は3対5で敗れたが、マラカナン競技場に詰め掛けた約44000人の両サポーターに昨季ブラジル全国選手権得点王の実力を改めて見せ付けた。


ブラジル代表のカカーが通算300試合出場を達成

2006/01/23(月)
 ブラジル代表でACミランに所属するカカーは22日、シエナ戦でプロ通算300試合出場を達成した。自らの2得点で3対0の勝利に貢献したカカーは通算得点を103点とした。
 サン・パウロでのプロデビューは2001年1月31日のトルネイオ・リオ・サン・パウロ(リオ・サン・パウロ大会)の対ボタフォゴ戦。初戦でいきなりゴールを決め、サンパウリーノ(サン・パウロサポーター)の心を鷲づかみにしたカカーは、サン・パウロで130試合に出場、48得点を記録した。
 03年にミランに移籍後、シエナ戦までの成績は128試合、36得点。W杯02年大会では1試合に途中出場したに留まったカカーだが、現在のセレソンではパレイラが「攻守で最も重要な選手」に挙げる大黒柱に成長。攻守のバランスを口癖のように唱える「レアリスタ(現実主義者)」、パレイラが「クアルテット・マジコ(魔法の4人)」を配置できるのも守備を忘れないカカーの存在があるからこそだ。
 
 カカー全成績

 サン・パウロ   130試合   48得点
 ACミラン    129試合   38得点
 ブラジル代表    30試合    9得点
 五輪代表       9試合    7得点
 FIFA世界選抜   2試合    1得点
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元ブラジル代表のレオナルド氏がパレイラのシステムを支持

2006/01/22(日)
 1994年のW杯アメリカ大会の優勝メンバーで現在ACミランのフロントにいるレオナルド氏は21日、ブラジル最大の放送局「グローボ」の番組で「ロビーニョはまだセレソン(代表)のレギュラーには早い」と話した。
 エクサ(6度目)を合言葉に本大会に向け盛り上がりを見せるブラジル。「王国」ではペレやトスタン、リヴェリーノら前線に5人の天才を擁した70年のセレソンが史上最強ということで一致しているが、今回の代表は70年セレソンを上回るのでは、という期待が高まっている。このため、パレイラ監督が採るロナウジーニョら「クアルテット・マジコ(魔法の4人)」でなく、さらにロビーニョを加えた「クィンテット・マジコ(魔法の五重奏)」を求める声もしばしば聞かれる。
 4人か5人か--サポーターだけでなく、評論家やメディアなどを巻き込んだ論争となりつつあるこの問題についてレオナルド氏は「ロビーニョは試合の流れを変えることができる選手。今の代表のシステムを考えれば、チームが難しい状況の時に彼を投入したほうがいいと思う」とパレイラ監督が主張するロナウジーニョ、カカー、アドリアーノ、ロナウドの組み合わせを支持。あくまでも攻守のバランスを保つことの重要さを訴えた。
 また同氏は本大会で気をつけなければいけない事柄として「下馬評の高さ」を挙げ、「まあ、それはきちんと配慮されるだろうが、多くのチームにとってブラジルに勝つことは独特の達成感になるだろうからね。でもブラジルが優勝の最右翼、続いて地元で2度目の優勝の可能性を持つドイツが続く」と分析した。
 全人口の1億7千万人が代表監督とさえ言われるブラジル。本大会まで「クアルテットかクィンテットか」の論争は続く。
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アラウージョとジウが州選手権緒戦を欠場へ

2006/01/21(土)
 クルゼイロのFWアラウージョら新規加入選手が22日(日本時間23日早朝)に開幕するミナス・ジェライス州選手権に出場できないことが分かった。ブラジルサッカー連盟(CBF)が年始の休暇のため移籍登録が遅れていることによるもので、20日にCBFからクルゼイロ側に通達があった。
 今月1日から16日まで年始休暇だったCBFは、アラウージョとジウの元Jリーグコンビに加え、エウベル(元ボルシア・メンヘングラッドバッハ)の3人について移籍登録を行っていないという。先週からアラウージョとジウがレギュラー組で、エウベルが控えとして紅白戦などの調整を行ってきたクルゼイロだけに、グスマン監督の構想が緒戦から躓く格好だ。
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元セレッソ大阪のファビーニョが帰国後初ゴール

2006/01/21(土)
 元セレッソ大阪で今季サントスに移籍したMFファビーニョが19日(日本時間20日)に行われたサン・パウロ州選手権のパウリスタ戦で初ゴールを挙げた。試合は1対3で敗れたが、Jリーグでもたびたび見せた豪快なミドルシュートを決めたファビーニョは日本で鋭さを増した得点感覚を改めて証明した格好。入団会見で「昨年は素晴らしいシーズンを送れた。ゴールするのはいつだって気持ちいいからね」と語ったファビーニョ。セグンド・ボランチ(第2ボランチの意で攻撃重視の役割)として元々、評価の高かったファビーニョだが、今季はより攻撃面での活躍が期待される。「日本では文句を言うことを控え、審判の存在を忘れるようにしていた。向こうで僕は成長したよ」。攻守両面で質を上げたと自ら語る背番号5は笑顔を見せる。
 デビューが近いクルゼイロのアラウージョ同様、今季活躍が期待されるファビーニョだけに国内で最もハイレベルなサン・パウロ州選手権でのプレーに注目が集まる。
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元浦和のエメルソンがリオ市内の空港で逮捕

2006/01/21(土)
 カタールのアル・サドに所属するFWエメルソンが20日夜(日本時間21日朝)、空港で出国の際に偽の身分証を出した疑いでブラジル連邦警察に逮捕された。ブラジルメディアが報じているもので、エメルソン自身は「僕自身は不正について全く知らない」などと否認しているという。
 妻や娘とブラジルで休暇を過ごした同選手は同日、リオ・デ・ジャネイロのトム・ジョビン国際空港から出国する予定だった。ブラジルでは出国時にパスポートだけでなく身分登録証が必要とされるが、連邦警察によるとエメルソンはそれぞれ生年月日の異なる2枚の出生証明書を持っていたという。一方は1978年12月6日生まれと記されているが、もう一方には日本の登録に使われていたものと同じ、81年9月6日となっていた。
 サン・パウロの下部組織でプレーしていた当時から、年齢詐称の噂があったエメルソン。ブラジルではサッカー選手が年齢を若く見せかけるために、出生データを偽ることは日常茶飯事だ。連邦警察では母のカルメンさんに何故、2つの出生証明書があるのかについて事情を聞くという。同国では身分証の偽造や不正使用をした場合、1年から5年拘留される可能性がある。



クルゼイロのアラウージョが州選手権開幕戦出場へ

2006/01/19(木)
クルゼイロのFWアラウージョが22日に開幕するミナス・ジェライス州選手権の開幕戦にデビューすることが18日(日本時間19日)、分かった。開幕に向けたチーム練習で好調さを見せるアラウージョのプレーに満足したグスマン監督自身がトッカ・ダ・ラポーザで行われた練習後に認めた。
 全選手中、一番最後に合流したアラウージョだがフィジカル面でも問題がない上に、日本のサッカーとは異なるブラジル独特のリズムにも再適応した様子。昨季のJリーグ得点王は「日本でプレーするのは簡単じゃない。というのはマークがブラジルよりキツイんだ。だから近年、日本でプレーした選手なら世界中どこでもやれると思うよ」と日本のサッカーの発展ぶりを母国に訴えた。



新しいクラブにとけ込み始めたアラウージョ

2006/01/18(水)
 「次第に他の選手にも慣れ始めているし、親しみを感じてきたよ」。16日にクルゼイロに合流したアラウージョは2003年シーズン以来となるブラジルサッカーへの再適応に自信を見せた。グスマン監督や一足先にクルゼイロしていたジウ(元東京ヴェルディ)らから抱擁したり、肩を叩き合ったりするブラジルならではの歓迎を受けたアラウージョは「本当にいいグループで、みな気さくなんだ。日本ではこれが欠けていた。あっちはもっと皆ドライだからね」。
 12月中旬までガンバ大阪で天皇杯を戦っていたこともあり、オフ明けのアラウージョのコンディションの良さは上々。ポジション争いをすることになるFWのアレクサンドロは「直前まで休暇を取っていた割には、彼はよい動きをしている。落さないといけない脂肪が全然ないから、僕らは彼をからかったぐらいさ」と賞賛。今季コンビを組む可能性が濃厚なジウも「すぐに彼は自分の家にいるような感じでここに馴染めるよ、僕がそうであるようにね。彼みたいに経験豊富な選手はあっという間にチームに適応できるはずさ」と話す。
22日に開幕するミナス・ジェライス州選手権でも優勝候補最右翼のクルゼイロ。Jリーグ得点王の実力が「王国」で試される日は近い。



ブラジル代表のパレイラ監督が2005年度最優秀監督に

2006/01/17(火)
 国際サッカー歴史統計連盟(IFFHS)は16日、代表チームを対象とした世界最優秀監督にブラジル代表のパレイラ監督を選んだ。
 03年は4位、04年は5位にとどまったパレイラだが昨年はコンフェデ杯で圧倒的な戦力を生かし優勝したほか、W杯南米予選でもライヴァルのアルゼンチンをおさえ首位通過を達成。167ポイントを集め、ファンバステン(オランダ)やペッケルマン(アルゼンチン)を上回った。
 このほかのブラジル人監督としては7位にポルトガルを率いるフェリペ、9位にジーコ日本代表監督がいる。



フェリポン(偉大なるフェリペ)が語るW杯本大会の目標

2006/01/16(月)
ポルトガル代表監督のブラジル人監督、ルイス・フェリペ・スコラーリは16日、同国を率いて丸3年目を迎えた。自国開催だった2004年の欧州選手権で準優勝に導いたブラジル屈指の名将は「少なくとも私の視点で言えば、素晴らしい3年間だった。ここ(代表スタッフ)の全員が好きだし、素晴らしい仕事をしてきたと信じている」と満足感をあらわした。
 W杯終了後の勇退を表明しているフェリペだけに本大会は3年間の総決算となる。同代表に課せられた目標として8強入りという現実的な数字を掲げる。「今までのところは最高の出来だ。ただ、私は常にもっとよくなることが出来ると信じている。そのプレッシャーは私自身に課したものであって、決して選手に対するものではない」。イラン、メキシコそしてアンゴラと比較的恵まれたグループリーグの組み合わせについても決して楽観視していない。ブラジル代表を率いて参加した2002年大会で、ポルトガルがまさかのグループリーグ敗退を目にしているからだ。「あの時、ポルトガルは皆、異常な熱気に包まれていた。誰もが簡単に突破できると考え、そしてつまずいた。我々は同じ失敗を繰り返したくはない。サポーター、国民そして選手たちに警告しないとね。全員がしっかりと役割を果たす必要がある」と気を引き締める。
 母国をペンタ(5度目)の栄冠に導き、フェリポンの愛称がふさわしいことを自ら証明したフェリペ。その采配ぶりは本大会の注目点のひとつであることは間違いない。20060116203416.jpg




アトレチコ・パラナエンセのマルカンが川崎フロンターレにレンタル移籍

2006/01/16(月)
 アトレチコ・パラナエンセは15日(日本時間16日)、マルカンを川崎フロンターレにレンタル移籍させることを明らかにした。期間は1年間となる。
 本来のポジションはCBだが昨季は右SBとしてコパ・リベルタドーレスの準優勝に貢献したマルカンは主将も務めていた。昨年末にはクラブ世界選手権にアジア代表として出場したアル・イテハドにレンタル移籍していたが、FIFAが出場を認めなかった経緯を持つ。特別に技術に秀でる訳ではないが、闘争心と高い戦術理解度、さらには機を見たオーバーラップを武器に活躍。ボルドー(フランス)やグレミオ、フルミネンセなど国内外のクラブからオファーを受けていた。
 



元ガンバ大阪のアラウージョがクルゼイロ合流

2006/01/15(日)
 元ガンバ大阪のアラウージョは14日(日本時間14日夜)、移籍先のクルゼイロに合流した。ブラジル有数の施設で知られるベロ・オリゾンテ市内にあるトッカ・ダ・ラポーザで、クルゼイロのユニフォームに初めて身を包んだアラウージョは「このクラブから大勢の選手がセレソン(代表)、そして欧州行きを実現している。僕もセレソンを目指したい」と抱負を語った。
 家庭の事情に加え、昨年12月中旬までガンバで天皇杯を戦っていたこともあり、新規加入選手の中では一番合流が遅れたアラウージョ。「得点王にはなりたいけど、同様にまだ勝ち取ったことのない全国選手権のタイトルも欲しいんだ」。1997年から03年まで所属したゴイアスではクラブ史上最多得点記録を持ち、5度の州選手権制覇を達成しているが国内のビッグタイトルにはまだ縁がない。
 Jリーグの昨季得点王に対するクルゼイロの期待も大きく、昨年9月に獲得が決まった以降、東京ヴェルディからの約2億円のオファーもクルゼイロが拒否。03年以来二度目となる全国選手権優勝の原動力にと期待を掛けている。「クルゼイロのオファーはブラジルで最高の条件だったがそれだけが理由ではない。ここの環境は国内でも最高の一つだったことが決め手だったんだ」とアラウージョ。
 22日に開幕するミナス・ジェライス州選手権での出場はまだ未定で、アラウージョ自身も「早くコンディションを整えないと。でもいつプレーできるかについては、練習を始めないと言えないね」と語っている。
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沈黙破ってミラン入りの動機を語ったアモローゾ

2006/01/14(土)
 ACミラン入りが決まったアモローゾが13日、長引いた移籍騒動についてコメントした。「金額的な問題ではない。僕が欧州でプレーする最後の機会だった」とあくまでもひのき舞台でのプレーを望んだことが移籍のきっかけだとアモローゾは説明した。
 ウディネーゼ、パルマに続いて3度目のセリエA挑戦となるアモローゾ。「土壇場でミランからのオファーが舞い込んできて、しかも逆らい難い魅力的なオファーだった。でも決して金銭面で考えたわけでなく、プロフェッショナルとして自分が欧州で残してきたイメージを復活させる最後のチャンスだと考えたんだ。タフで栄光に満ち溢れていて、なによりプロ意識の高い僕の印象をね」。
 アモローゾを高く評価していたザガロがブラジル代表のテクニカルコーディネーターを務めていることから、セレソン(代表)への夢を捨て切れていないというアモローゾだけに、欧州のトップクラブで通用することを証明し、パレイラ監督やザガロに好印象を与えたいという思惑があるのは間違いない。ブラジル代表史上有数の層を誇るFW陣だけに、現時点での代表入りは100%あり得ないが、仮に怪我人が続出した場合、可能性がないとも言い切れない。
 契約交渉が長引いた上に最悪の形でサン・パウロを去ることになったことについては「誰も責めるつもりはない。残念ながらこんな結末になってしまったけど。9日まではサン・パウロと契約するつもりだったが、そこにミランのオファーが舞い込んだ。コパ・リベルタドーレスの直後やクラブ世界選手権の前なら僕は契約を更新していたんだけど」とあくまでもアモローゾが望んだ早期更新に応じなかったサン・パウロを暗に批判した。
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サントスのFWバジーリオが東京ヴェルディにレンタル移籍

2006/01/14(土)
 サントスのFWバジーリオが東京ヴェルディにレンタル移籍することが14日、分かった。期間は今年12月末までの契約で、移籍金などは明らかにされていない。1998年には柏レイソルにも所属しており、二度目のJリーグ入りとなる。
 33歳とベテランの域に達しているバジーリオは国内有数のスピードを売り物とするチャンスメイカー的なFW。グレミオやパウメイラスなど国内の名門クラブを転々としていた当時は目立った結果を残せなかったが、04年に移籍したサントスで点取り屋の本能が目覚めた。当時はデイヴィジとロビーニョ(現レアル・マドリー)が2トップで先発しており、スーパーサブ的な起用が多かったが勝負強さを発揮し、自身最多となる15得点を記録。サンチスタ(サントスサポーター)も後半になると「バジーリオ」コールで起用を求めるなど人気も高く、同年の全国選手権優勝に貢献した。
 今年7月に34歳を迎えることやサントスが今季、FWを数多く獲得したこともあってルシェンブルゴ監督の構想から外れた格好となったバジーリオだが、まだまだプレーに衰えは見られない。厳しい日程が続くJ2だけにフィジカル面が唯一の課題となりそうだ。
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ACミランがアモローゾと契約

2006/01/14(土)
 ACミランは12日、元サン・パウロのFWアモローゾと1年半の契約を結んだ。すでにメディカルチェックを受けており、14日にはチームに合流するものと見られているが15日に行われるローマ戦には出場しない。
 



ACミランのカフーがサン・パウロへの復帰を否定

2006/01/14(土)
 ブラジル代表の主将でACミランのカフーは13日、W杯ドイツ大会の前にサン・パウロに移籍する可能性を否定した。イタリアの「ガゼッタ・デロ・スポルト」の取材に答えたもので「2007年の6月30日までミランとの契約がある。それから(サン・パウロへの移籍は)考えるよ」と明言した。
 1991年にはサン・パウロでブラジル全国選手権に優勝しているほか、92、93年にはコパ・リベルタドーレスを連覇するなどトリコロール(三色の意でサン・パウロの愛称)の一員として数々の栄冠を手にしたカフー。昨年末の世界クラブ選手権終了後、DFルガーノの獲得を目指すミランが移籍金だけでなくカフーも付け加えるのでは、との報道がなされていた。また、サン・パウロが右SBのシシーニョがレアル・マドリーに移籍し、右SB不在だったことも噂の信憑性を高めていた。
 
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着実に続くロマーリオの1000得点への道

2006/01/13(金)
 ペレに続く1000ゴールなるか――。ヴァスコ・ダ・ガマのFWロマーリオは12日、リオ・デ・ジャネイロ市内で行われたテストマッチでリオ・ブランコから2得点を挙げ、7対0の勝利に貢献、通産ゴールを944点とした。
 開幕が近づくリオ州選手権に備えて行われたこの試合は、真夏の酷暑のため45分遅れでキックオフ。開始からヴァスコが一方的な試合運びを続けた。前半20分、同30分にゴールを決めたロマーリオは2点目を決めた時点でピッチを離れた。
 今月29歳で40歳を迎えるロマーリオは試合後、報道陣に対し唯一ペレだけが成し遂げている1000得点(ペレは1283得点)への意気込みを口にした。「誰もがこんな挑戦を出来るわけじゃない。唯一、彼(ペレ)だけが達成しているんだ。もし僕にも出来たら、すごく誇らしいよ」。年齢から来る衰えを指摘されがちなロマーリオだが、本人はいたってクールで「僕が大丈夫と感じている間はプレーするさ」とキッパリ。大台まであと56得点――。レベルの差が激しく大味な試合になりがちなリオ州選手権で固め取りし、続く全国選手権でも昨年同様(22得点で得点王)の活躍を見せれば、今年中の到達は可能だ。
 ビッグマウスだけでなく、実績が常に付きまとうところがバイシーニョ(おチビさんの意で国内での愛称)のバイシーニョたるゆえん。今季も天才ストライカーから目が離せない。
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元ドイツ代表主将のマテウス氏がアトレチコ・パラナエンセの監督就任へ

2006/01/12(木)
  元ドイツ代表の主将ローター・マテウス氏がアトレチコ・パラナエンセの監督に就任することが11日(日本時間12日)決まった。同クラブやマテウス氏本人がメディアなどを通じて明らかにしているもので、契約期間は1年。アトレチコの広報担当によるとマテウス氏は26日に現地入りした後、2月1日にチームに合流し、パラナ州選手権で指揮を取る予定。ドイツ人監督がブラジルのトップチームの監督に就任するのは初めて。
 元鹿島のトニーニョ・セレーゾ氏らを最優先に監督探しをしていたアトレチコだが、1月に入ってからマテウス氏が同クラブのあるクリチーバ市を訪れ、クラブ施設などを見学していたことから同氏の就任が濃厚と見られていた。ドイツ最大の日刊紙「ビルト」の取材に答えたマテウス氏は「世界最高のサッカーを持つ国で監督を務めるのは目的の一つだ」などと意気込んでいる。
 ブラジル国内では比較的珍しい速攻を主体とした欧州的なサッカースタイルを取るアトレチコ。昨年はコパ・リベルタドーレスで準優勝しただけでなく、運営能力と施設などは国内屈指の優良クラブだけに初のドイツ人指揮官の手腕に注目が集まる。
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アモローゾがACミラン入りへ

2006/01/12(木)
 契約問題が長引いていたサン・パウロのアモローゾがACミラン(イタリア)入りすることが11日(日本時間12日)、ほぼ確実となった。この日午後、サン・パウロのグアルーリョス空港からイタリアへと向かったアモローゾはミランとの契約に合意するものと見られ、契約期間は1年半で140万ユーロを受け取ると見られる。
 9日のチーム始動日に姿を見せなかったことから、ミラン入りが濃厚と見られていたアモローゾ。10日には代理人のニヴァウド・バウド氏がサン・パウロ側に「アモローゾは結論を出すまでにあと7日を必要とする」などと文書で通告していたが、アモローゾ自身がイタリアに足を運んだことで契約は確実だ。すでにサン・パウロのマルセロ・ゴウヴェア会長も「彼はすでにサン・パウロに興味がない。アモローゾは素晴らしい選手だが代理人(バウド氏)は嘘つきだ。サン・パウロは海外のクラブにオファーで対抗するつもりはない)と語った。
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アドリアーノが年間最優秀ストライカーに/国際サッカー歴史統計連盟

2006/01/11(水)
 国際サッカー歴史統計連盟(IFFHS)は9日、世界の主要国際大会を対象とした2005年度の年間最優秀ストライカーを発表し、計18点を挙げたブラジル代表のアドリアーノ(インテル・ミラン、イタリア)がトップに立った。また3位は14得点のロナウジーニョ・ガウショ(バルセロナ、スペイン)、9位は11得点のロビーニョ(レアル・マドリー、スペイン)とブラジル勢が食い込んだ。
 IFFHSが対象としたのは、代表チームによる国際大会や世界クラブ選手権、チャンピオンズリーグ、コパ・リベルタドーレスなどのクラブチームが対戦する国際大会。2004年度は3位に留まった「皇帝」アドリアーノは、ブラジル代表で10得点をインテルで8得点を挙げ、初の首位に輝いた。

以下は10得点以上を挙げた選手の順位とゴール数
1. Adriano (Inter de Milão/Brasil) 18
2. Wilmer Velásquez (Olimpia Tegucigalpa/Honduras) 15
3. Ronaldinho (FC Barcelona/Brasil) 14
4. "Motaeb" (National SC Cairo/Egito) 14
5. Djbriel Cissé (Liverpool FC/França) 13
6. Amr Zaki (ENPPI Cairo/Egito) 12
7. Borgetti (Pachuca/Bolton/México) 12
8. Hernán Crespo (Milan/Chelsea/Argentina) 12
9. Robinho (Santos FC/Real Madrid/ Brasil) 11
10. Luis Garcia (Liverpool FC/Espanha) 11
11. Andrei Shevchenko (Milan AC/Ucrânia) 11
12. José Francisco Fonseca (Cruz Azul/México) 10
13. Kwang-Hyok Kim (Korea DPR) 10
14. Didier Drogba (Chelsea/C.Marfim) 10
15. Steven Gerrard (Liverpool/Inglaterra) 10
16. Martín Palermo (Boca Juniors/Argentina) 10

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アモローゾが一転、ACミラン入りの可能性も

2006/01/11(水)
 先日サン・パウロとの契約延長で合意したはずのFWアモローゾが一転して、ACミラン(イタリア)入りする可能性が浮上してきた。数日前からイタリア紙が、退団したヴィエリに代わってミランがアモローゾの獲得を検討していると報道。10日にミランのベルルスコーニ氏が所有する「TGCOM(http://www.tgcom.mediaset.it/)」が「ヴィエリの代わりとなるのはアモローゾ。元パルマとウディネーゼの彼は近く1年半の契約を結ぶ」との記事を掲載したことから一気に信憑性が高まった。また、アモローゾが参加予定だった10日の今季初練習に欠席したこともミラン行きの噂に拍車をかけている。
 9日には代理人のニヴァウド・バウド氏がミランとの接触を否定したばかりだが、ミランがアモローゾに出したオファーは1年半で120万ユーロと実にサン・パウロでの3年間のギャラに匹敵する。
 FC東京との仮契約に始まり、未だに結論を見ないアモローゾの移籍騒動。カカーやカフーらすでに4人のブラジル人を擁するミランに「5人目の男」がやってくる可能性は決して低くない。
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アトレチコ・パラナエンセのマルカンが川崎と移籍交渉

2006/01/10(火)
 アトレチコ・パラナエンセの左SBマルカンが川崎フロンターレとレンタル移籍交渉を行っていることが10日、分かった。ブラジルメディアが報じているもので、マルカン自身も「今週末までに結論が出ると期待している」と語っている。
 昨年のコパ・リベルタドーレスでは決勝でサン・パウロに敗れたものの、アトレチコ・パラナエンセは堅守を武器にサントスなどの優勝候補を破って準優勝。原動力の一人が主将でセンターバックもこなせるユーティリティープレーヤーのマルカンだった。フルミネンセなどの名門に加え、ボルドー(フランス)など国内外のクラブが獲得の意向を示していた。
 白人だけにブラジル人選手特有の身体能力や柔軟性に満ちたテクニックを持たないマルカンだけに派手さはないが、戦術理解の高さや強い闘争心は紛れもなく本物。移籍が決まれば、川崎の貴重な戦力になることは間違いない。



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