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日刊伯剌西爾蹴球新聞
いつの時代も数多くのクラッキ(名手)を生み出してきたブラジル。常にサッカーシーンの中心に位置し続ける「王国」について、ポルトガル語に堪能なスポーツ記者が取材や独自の情報源を基に記事を執筆、配信する。

マテウスがパレイラ監督に秘策授ける?

2006/02/28(火)
 マテウスがブラジル代表の援軍に?――アトレチコ・パラナエンセを率いるマテウスはこのほど、リオ・デ・ジャネイロ市で行われた会合でブラジルがドイツ大会の緒戦で対戦するクロアチアについて言及、「クロアチアはここ10年で非常に進歩している」と警戒を促した。
 ハンガリー代表を率いてドイツ大会予選に挑んだ当時、2度に渡ってクロアチアと対戦した経験を持つマテウス。1敗1分けに終わっているクロアチアについて「旧ユーゴ諸国は非常にいいチームを持っている。3バックで構成されるシステムは非常に組織立っているし、マークは堅い」と分析する。
 大会最高峰の選手層を誇るブラジル代表だが、元ドイツ代表の英雄は警笛を鳴らす。「確かにブラジルは大会における優勝候補。でも緒戦に関してはそれほどでもない」。あくまでも決勝戦に向け、コンディショニングを考えるセレソンだけに大会緒戦では注意が必要だというのがマテウスの見方だ。
 「何でも質問があれば、聞いてくれて結構だ」。冗談めかしてパレイラ監督にメッセージを送ったマテウスだが、パレイラはあながち本気にしているかもしれない。
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W杯に出場すること5回。その重圧を知るマテウスの発言だけに重みを増す。
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ロナウジーニョが負傷でロシア戦を欠場へ

2006/02/27(月)
 ロナウジーニョがロシア戦を欠場へ――。ブラジルサッカー連盟(CBF)は26日(日本時間27日)、バルセロナのロナウジーニョ・ガウショが3月1日のロシア戦を欠場する、と発表した。ロナウジーニョ自身が、ブラジル代表のチームドクター、ジョゼ・ルイス・ルンコに左足首の違和感を訴えたという。
 22日に行われたチャンピオンズリーグでのチェルシー戦で左足首を負傷していたロナウジーニョだが、25日にあったスペインリーグ対サラゴサ戦に出場。痛みが増したため、ロシア戦の欠場を決めたと見られる。
 すでに主将のカフーを始め、GKのジーダら5人を負傷で欠いているセレソンにまた一人、怪我人が加わった。
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目指すはレギュラーの座/ジュニーニョが語るW杯への想い

2006/02/26(日)
 本大会でのレギュラー目指す――。リヨンのエースでブラジル代表のジュニーニョ・ペルナンブカーノはFIFAの公式サイトでキッパリ言い切った。ブラジル唯一の専門誌「プラカール」が転載したベテランMFの声を紹介する。
 リヨンではそのプレースキックからたびたび得点を挙げている31歳のジュニーニョ。「悪魔的」とさえ言えるそのキックについてジュニーニョは言う。「自分のキックに関して一度も満足したことはないんだ。いつも練習後、僕のアイドルだったジーコ(フラメンゴ)やロベルト・ジナミッチ(ジュニーニョの古巣ヴァスコ・ダ・ガマ史上最高のスター)がしていたように練習を繰り返しているよ」
 31歳にして向かえたキャリア最高の時期。所属するリヨンを欧州有数の強豪に引き上げたジュニーニョは「確かに僕はいつも自分をよりよくしようとしている。今現在
僕が経験をつんだこともあるし、チームの状態もいいので、よりやり易いのは事実だね。すでにブラジル時代からいい選手だったと思っているけど、もっと良い選手になりたいと努力し続けてきた」。
 「憔悴しきったよ」。予選などを通じてメンバー入りしていたにも関わらず落選した2002年大会は人生最大の失望だった。「リヨンで調子も良かったし、精神的にも安定していた。でも一番の問題はフェリペ(現ポルトガル代表監督)があの当時、たくさんのオプションを持っていたことと、さらにそこから選手を選び抜かなければいけなかったことだ」とジュニーニョ。
 ヴァスコでのリベルタドーレス杯制覇など数々のタイトルを手にしてきたジュニーニョにとってW杯優勝は見果てぬ最大の夢。ドイツ大会予選ではしばしばレギュラーとして出場するも、昨年初旬からはブラジルサッカー史に名を残しうる「クアルテット・マジコ」(魔法の4人)を構成するロナウジーニョやカカーらの影に隠れ、先発の座を失っている。「僕のポジションには非常に優れた選手が揃っているのは分かっている。でもあのチームで僕の居場所(ポジション)を探すつもりさ。そうした競争はチームにとっても、僕にとってもいいことだからね」。あくまでもエゴのためではない、高い競争意識こそがブラジルをエクサ(6度目)の王者に導くことを知っている。



元名古屋グランパスのルイゾンの活躍でフラメンゴが勝利/リオ州選手権

2006/02/26(日)
 フラメンゴは25日(日本時間26日)、リオ・デ・ジャネイロ州選手権第2ステージで第1ステージ王者のボタフォゴと対戦、3対2で逆転勝ちした。元名古屋グランパスのルイゾンが1点を挙げ、ベテランならではの存在感を発揮した。
 
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クラブ創設111年にちなみ「111」の背番号を付けるルイゾン。サントスでは活躍の場が少なかっただけにフラメンゴでの再起にかける。


リオの名門フルミネンセがW杯後にパレイラにオファーか

2006/02/24(金)
 フルミネンセは23日、W杯ドイツ大会後にブラジル代表のパレイラ監督を迎えたい、との意向を示した。ロベルト・オルカデス会長が「ラジオ・ブラジル」局の取材に答えたもので、監督を支えるテクニカル・コーディネーターの形を取りたいという。
 フラメンゴやヴァスコ・ダ・ガマ、ボタフォゴと並ぶリオ・デ・ジャネイロ市の「ビッグ4」として知られるフルミネンセ。数々のクラッキ(名手)を生んだリオ屈指の名門だが、近年は全国的な栄冠から見放されている。1984、99年にはパレイラが指揮した経験もあり、クラブとの関係は良好でオルカデス会長は「サポーターも私も彼を友人だと思っている」。
 さらに国際的な知名度を上げたいというクラブだが、現段階では同会長個人の希望だと前置きした上で「個人的に話を聞いたところではW杯でセレソンを率いるのは今回で最後と聞いている。ただ、まだ彼には何の話もしていない」という。



ロナウドがACミランに移籍か

2006/02/23(木)
 ACミランがロナウドに救いの手――。ACミランのガリアーニ会長は22日、レアル・マドリーの退団をほのめかすロナウドについて「彼がレアルを去るとなれば、世の中のどのクラブも迎える準備をするだろう。ミランでさえ扉は開いている」などと獲得の意思を示した。「ガゼッタ・デロ・スポルト」の取材に答えての発言だ。
 一方、スペインの有力スポーツ紙「アス」はすでにレアル幹部らがロナウドの処遇について会合を持ったと報道。レアル入団後初めて、2008年まで契約を残すブラジル人ストライカーを放出する可能性について話し合ったという。
 



サン・パウロのGKロジェーリオが約1年ぶりの代表復帰/3月のロシア戦で

2006/02/23(木)
 ブラジルサッカー連盟は22日、来月1日に予定するロシアとの親善試合に向けGKのロジェーリオ・セニ(サン・パウロ)とゴメス(PSVアイントホーフェン)の2人を追加招集した。負傷したジダとジュリオ・セザールの二人に代わるもので、ロジェーリオは昨年4月のグァテマラ戦以来の代表入り。
 2002年の優勝メンバーでもあり、昨年はクラブ世界選手権やリベルタドーレス杯など主要大会の優勝に貢献したロジェーリオ。国内最高といわれるセットプレーのキックだけでなく、かつて課題といわれたセービングの安定感も国内随一だけに世論からはロジェーリオにチャンスを与えないパレイラ監督に疑問の声が上がっていた。
 「もうW杯に行くチャンスはないだろう」。ロジェーリオ自身あきらめていたセレソン復帰だったが、ジダらの負傷でまさかの機会が巡ってきた。すでにパレイラはロシア戦での先発について「セレソンでより経験を持つのはゴメスよりロジェーリオ。彼がプレーすることになるだろう」と明言。しかし、全盛期のジーコ(日本代表監督)さえ上回ると言われるそのFKを持つロジェーリオだが、ドイツ行きはあくまで他力本願だ。
 ベテラン2人と若手の3人でGK陣を構成すると言いつづけているパレイラだけに、負傷離脱中のジダとマルコス(パウメイラス)のいずれかが、本大会でプレーできない場合に限られる。 
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「ロシア戦の出来が本大会につながるわけではないよ」。あくまでも冷静なロジェーリオ。セレソンではまだFKのゴールがないだけに、チャンスがあれば狙いたいところだが。


コパ・ド・ブラジルでロマーリオが今季3度目のハットトリック

2006/02/23(木)
 40歳のバイシーニョ(おチビさん)が今季3度目のハットトリック――。ヴァスコ・ダ・ガマのFWロマーリオは22日(日本時間23日)、コパ・ド・ブラジルのボタフォゴ(リオのボタフォゴとは別)で今季3度目のハットトリックを達成、通算得点を958とした。
 19日のリオ・デ・ジャネイロ州選手権第2ステージのポルトゲーザ戦でヴァスコでの通算出場を500としたロマーリオ。実力的に明らかな差があるとはいえ、前半17分に先制点を挙げると、後半にも2得点を加え7対0のゴールラッシュに貢献した。
 ペレに次ぐ1000得点を目指すバイシーニョ。余りにも実力に差がある弱小クラブとの親善試合をヴァスコが組み、ロマーリオの得点を手助けしていることに批判も聞こえつつあったが、40歳のロマーリオは来年のリベルタドーレス杯の出場権がかかるコパ・ド・ブラジルでの一戦で改めて実力を示した。
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左上に輝くキャプテンマークは伊達ではない。ゴール前でのその落ち着きは年々、老獪さを増すばかりだ。


アルゼンチン代表のマスチェラーノの復帰近し/サン・パウロ州選手権

2006/02/21(火)
 コリンチャンスのアルゼンチン代表MFマスチェラーノが3月5日に行われるサン・パウロ州選手権のマリリア戦で復帰することが21日、分かった。昨年8月10日の全国選手権で負傷を追って以来、ピッチから遠ざかっているマスチェラーノだが、20日にあったクラブの練習ではボールを使ったトレーニングに参加。チームドクターのパウロ・ファウラも残る2週間でフィジカルコンディションを調整するだけと復帰を明言する。
 「もう彼は痛みを感じていない。あと2週間でプレーできるようになるだろう。そうなれば監督が決めることだ」とパウロ・ファウラ。昨年1500万ドルでリーベル・プレート(アルゼンチン)から獲得しながら、わずか7試合しか出場していないアルゼンチン代表の期待のボランチ、マスチェラーノ。3月9日には本人が出場を強く願うリベルタドーレス杯のティグレス戦(メキシコ)が控えるだけに、5日の試合で完全復帰をアピールしたいところだ。



ロナウドがレアル・マドリーのサポーターに爆発寸前/今季終了後の移籍も

2006/02/21(火)
 レアル・マドリーのブラジル代表FWロナウドは20日、今季限りでクラブを去る可能性があることを明らかにした。18日に行われたスペインリーグのアラベス戦後にサポーターからブーイングを受けたことに不満を感じているもので、「サンティアゴ・ベルナベウを自分の家のように感じたことはない。この状況が続けば、シーズンが終わるころに何らかの決断をしなくては」と移籍をほのめかした。


手術なしの回復にわずかな期待/アラウージョが再検査へ

2006/02/19(日)
 手術なしの回復にかけるアラウージョ――。全治7ヶ月の負傷と診断されたクルゼイロのアラウージョは18日、グローボ局の取材に応じ「膝にメスを入れずに回復できる少ない期待にかけている」などと話した。
 負傷箇所の浮腫などで未だ手術が行えない状態にあるアラウージョ。2月末に全国各地で行われるカルナヴァウ(カーニヴァル)後に再度、検査を行い手術の必要性を検討するという。「まだ何も決まっていないんだ。というのもカルナヴァウ後に新しい検査を受けることにしているから。手術なしで復帰できるというわずかの期待が残っている」。
 仮に手術を受ける必要に迫られた際の対応についてもまだ未定だ。「もし手術を受けるなら、まずクルゼイロのドクターにしてもらう必要があるだろうね。もうアウヴィマール会長には話しているよ。でもあくまでも検査後に決めることだ」とアラウージョ。
 「アラウージョの怪我はクルゼイロにとって痛手か」。グローボ局がサポーターに対して実施したネットアンケートでは46%が「はい。彼はチームにとって欠かせない選手」と回答。続いて33%が「まあまあ。監督がうまく選手をやりくりするだろう」、21%が「いいえ。クルゼイロにはタレントが揃っている」とした。
 目の肥えたブラジル人サポーターも認めつつあった新エースの早期離脱は、本人だけでなく3年ぶり全国選手権優勝を目指すクルゼイロにとっても痛手なのは間違いない。



サン・パウロが今年のクラブ世界選手権に出場か/FIFAが新しい枠検討中

2006/02/19(日)
 サン・パウロが今年の世界クラブ選手権に出場する可能性があることが19日、分かった。先日、開催国枠として日本のJリーグ王者の出場を決めた国際サッカー連盟(FIFA)が、より多くの観衆を集めたいなどと前年王者の出場枠を検討しているもので、近くサン・パウロ側に通達があると見られる。
 第1回大会の昨年は世界の6大陸の王者が集った同選手権。開催国枠の増加という決定が、新しい出場枠の呼び水となった。すでに決まっている7チームに加え、サン・パウロの出場が決まった場合は8チームで大会を運営。このため、前回のように南米と欧州の代表が緒戦を免除されることはなくなり、全チームが均等の試合をこなすことになる。
  



サン・パウロが圧勝、暫定首位に/サン・パウロ州選手権

2006/02/19(日)
 サン・パウロは18日(日本時間19日)、サン・パウロ州選手権でパウリスタと対戦し、ロジェーリオ・セニの今季初ゴールなどで5対1と快勝。勝ち点を20に伸ばし、暫定ながら首位に浮上した。
 前半13分、今季、絶好調の攻撃的MFダニーロが右からのクロスをダイレクトで叩き込み、サン・パウロが先制。中継するグローボ局のアナウンサーも「キ・ゴラッソ(何て凄いゴール)」と絶叫したほどのファインゴールがパカエンブー競技場を埋めたサン・パウリーノ(サン・パウロサポーター)を熱狂させる。
 1点を返されたものの後半も試合を支配したサン・パウロは後半24分、ダニーロのクロスを手に当てた相手守備陣の反則でPKをゲット。ゴレイロ・アルチリェイロ(GKストライカー)のロジェーリオが冷静に蹴り込み4対1と突き放す。さらに相手のオウンゴールで得点差を広げた。
 19日に試合を残す2位のノロエステと3位のサントスは現段階で勝ち点19とサン・パウロを上回る可能性を残すが、得失点差で他を圧倒するサン・パウロが2連覇に着実に手を伸ばし始めた。
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世界一キックの巧いGK、ロジェーリオ・セニ。通算55得点目を軽々と決め、サポーターの声援に応える。


二人のロナウドが本大会で輝く/ポルトガル代表のフィーゴが語る

2006/02/18(土)
 「ロナウドス(二人のロナウド)がW杯で輝く」。ポルトガル代表のフィーゴはこのほど、母国メディアの「RECORD」の取材に答え、ドイツ大会で活躍する選手としてロナウドとロナウジーニョの両ブラジル人とメッシー(アルゼンチン代表)、クリスティアーノ・ロナウドの4人の名を挙げた。
 「ロナウドは大きな大会でこそ活躍する。そしてロナウジーニョも大会の注目選手となるだろう。何故なら、今、キャリアでも最高の瞬間にいるからだ」とフィーゴは言う。また、自らのスタイルに近いと賞賛するメッシーについては「現在のサッカー界では僕と同じような性質の選手に出会うのは簡単じゃない。彼が僕に似ていることに幸せを感じている」。一方、同国の後輩であるクリスティアーノ・ロナウドにも「彼もW杯で輝くだろう。非常にいい選手だから」と賛辞を贈った。



ブラジルサッカー連盟がニュージーランドとの親善試合を追加

2006/02/18(土)
 ブラジルサッカー連盟は、W杯ドイツ大会に向けた最後の親善試合がニュージーランドになると発表した。3月1日に行われるロシア戦を最後に大会入りする予定だったが、パレイラ監督が大会直前に最終調整を兼ねた試合を希望していた。グループリーグ緒戦のクロアチア戦の9日前に当たる6月9日にスイスのジュネーブで、ニュージーランドと対戦する。
 あくまでも調整具合を見るための試合だけに、当初から「トップレベルの国と対戦する必要はない」と語っていたパレイラ。ニュージーランドはグループリーグ第2戦で当たるオーストラリアを想定したものになるという。「オーストラリアに似たチームだけに、いい機会になる。開幕直前に、強豪国と対戦することに興味はないよ」。
 主力の大半が、所属する各国リーグやチャンピオンズリーグで疲弊しきった状態で代表に合流するブラジル。ニュージーランドとの対戦は、体調や組み合わせを確認する貴重な場となりそうだ。



カフーが1ヶ月で戦線復帰目指す/リオ市内の病院を退院

2006/02/18(土)
 左ひざの手術に成功したブラジル代表のカフーは17日(日本時間18日)、リオ・デ・ジャネイロ市内の病院を退院した。松葉杖なしで病院を後にしたカナリア軍団の主将は「W杯ではいい状態でいられる。というのも他の仲間よりも少ない試合しかせずに挑めるから」と語った。
 20日以降、サン・パウロ市内でリハビリを開始し、約1ヶ月でACミランの試合に復帰する予定だ。
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妻の出迎えを受けて退院したカフー。手術の成功に表情も明るい。


カフーの手術が成功/セレソンのドクターは早期復帰を保証

2006/02/17(金)
 ブラジル代表の主将で右SBのカフーは16日(日本時間17日)、リオ・デ・ジャネイロ市内の病院で負傷した左ひざの手術を受けた。同代表のチームドクターを務めるジョゼ・ルイス・ルンコが執刀し、手術は成功。「全てうまくいった。カフーのひざは若者のそれ。本大会から外れることはない」と早期復帰を保証した。
 これまでにもエドゥーやリカルド・オリヴェイラなどの執刀実績を持つルンコ。「3週間以内に、練習を始められると思う」との見通しを語り、本大会のパフォーマンスに影響がないとした。


ブラジル勢がリベルタドーレス杯で好発進

2006/02/16(木)
 コリンチャンスとゴイアスが白星スタート――。南米で最も権威あるリベルタドーレス杯のグループリーグが始まった。14日(日本時間15日)、グループ3のゴイアスはチリのサンティアゴでウニオン・エスパニョーラと対戦し、2対0で快勝、昨年のブラジル全国選手権王者のコリンチャンスもアウエーでデポルティーボ・カリを1対0で下した。一方、アスンシオンでセロ・ポルテーニョ(パラグアイ)と顔を合わせたパウメイラスはスコアレスドローで勝ち点1を得たにとどまった。
 2年連続、4度目の優勝を目指すサン・パウロは3月2日、インテルナシオナウは2月16日(日本時間17日)にそれぞれ緒戦を迎える。



リヴァウドの復帰ならず/ロシア戦でのブラジル代表発表

2006/02/15(水)
 ブラジルサッカー連盟は14日(日本時間15日)、3月1日のロシア戦に向けたブラジル代表を発表した。22人のメンバー中、初招集の選手はなく、噂されたリヴァウド(オリンピアコス)の復帰はならなかった。
 「過去の招集の中でも最も重要な意味を持つ」。パレイラの言葉からは今回のメンバーが本大会に最も近いことを伺わせる。手術を予定する主将のカフーに代わったマイコンと、同じく負傷のロッキ・ジュニオールの代役で呼ばれたクリスは微妙な立場だが、それ以外のメンバーはほぼ「当確」を確実にした。
 本大会に向け、現段階では最後の親善試合となるロシア戦だけに、新しい顔ぶれに注目が集まった今回の招集。「まだセレソンの扉は閉まっていない」というパレイラの発言もあり、リヴァウドやニウマール(コリンチャンス)の選出を予想するメディアもあったが、出されたリストに驚きはなかった。
 「ブラジル以外の代表ならどこでもレギュラー」と口うるさいメディアや評論家からも賞賛されるフレッジが、2度目のチャンスを得たことが唯一の話題。「リストを作るのに全く難しさはなかった。明らかに今回のメンバーが一番W杯に近いよ」とパレイラは言う。
 史上最強の呼び声さえある現在のセレソン。いよいよドイツ大会に向け、チーム作りは最終段階に入った。

招集選手一覧
GK ジーダ(ACミラン)
   ジュリオ・セザール(インテルミラノ)
SB シシーニョ(レアル・マドリー)
   マイコン(モナコ)
   ロベルト・カルロス(レアル・マドリー)
   グスターヴォ・ネリー(コリンチャンス)
CB ルッシオ(バイエルン・ミュンヘン)
   ファン(バイエル・レバークーゼン)
   ルイゾン(ベンフィカ)
   クリス(モナコ)
V  エメルソン(ユベントス)
   ジウベルト・シウヴァ(アーセナル)
   ゼ・ロベルト(バイエルン・ミュンヘン)
   エジミウソン(バルセロナ)
MF ジュニーニョ・ペルナンブカーノ(リヨン)
   カカー(ACミラン)
   ロナウジーニョ・ガウショ(バルセロナ)
   リカルジーニョ(コリンチャンス)
FW ロナウド(レアル・マドリー) 
   アドリアーノ(インテルミラノ)
   ロビーニョ(レアル・マドリー)
   フレッジ(リヨン)   
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期待の若手FWフレッジも、本大会行きをほぼ確実にした。


奇跡を信じている/アラウージョが早期復帰に意欲

2006/02/15(水)
 奇跡を信じているよ――。全治7ヶ月の重傷を負ったクルゼイロのアラウージョは14日朝(日本時間14日夜)、治療のため訪れたトッカ・ダ・ラポーザⅡで記者らの質問に応じた。「7ヶ月よりも早く復帰したい。これが今の心境さ」と松葉杖姿ながら、笑顔を見せたアラウージョは選手生活で初めての大怪我にも前向きな姿勢を見せた。
 「奇跡を信じているし、なるべく早くプレーできるようになると確信しているよ」。負傷直後は、大した怪我でないと信じていたというアラウージョは自身が受けたショックにも関わらずサポーターらを気遣ってこう語る。「トルシーダ(サポーター)がアイドルを失ったとはいいたくないね。僕はなるべく早く回復するつもりだし、落ち着かないとね。日本でも顔を負傷したとき、医者は1ヶ月はプレーしちゃダメだと言った。でも僕は得点王を争っていたこともあり、マスクをつけてプレーさせてくれと頼んだんだよ」。
 エゴイストが多いブラジル人FWには珍しく温厚な好漢アラウージョ。クルゼイレンセ(クルゼイロサポーター)はもちろんのこと、ガンバ大阪のサポーターも回復を祈っているに違いない。フォルサ(頑張れ)、アラウージョ。 
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苦境でも笑顔を忘れないアラウージョ。松葉杖が痛々しいが、一日も早い復帰を目指す。


元ジュビロ磐田のドゥンガ氏がセレソンをサポートか

2006/02/14(火)
 元ブラジル代表の主将でジュビロ磐田にも所属したドゥンガ氏が、W杯ドイツ大会でセレソンをサポートする可能性が出てきた。パレイラ監督を支える技術部の一員として対戦相手の分析などを担当するもので、ドゥンガ氏以外にリオ・デ・ジャネイロ州選手権で古豪のアメリカを準優勝に導いたジョルジーニョ監督(元鹿島アントラーズ)など5人の名前が挙がっている。
 現在、技術部で戦術的な分析を担当するジャイロ・レアルをサポートする役割でパレイラは「ジャイロ以外にもう一人を選ぶのは間違いない。ただ、人選はまだだよ」と語る。ドゥンガ氏については数日前から、候補の一人としてブラジルメディアが報じていた。13日に行われたナイキの新ユニフォームのプレゼンテーション後、かつての「鬼軍曹」は「それは一つの貢献のあり方だろうね。でも今のところ接触はないよ」とやんわり否定。ただ、1994年のアメリカ大会ではパレイラ・ザガロ体制下で主将(本来はライーだったが、試合ではキャプテンマークをつけた)を務めたドゥンガ氏に対する信頼は厚い上に、日本代表も知り尽くすとあっては、技術部入りの可能性は濃厚だ。
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パレイラ、ザガロからの信頼も厚いドゥンガ氏。仮にスタッフ入りが実現すれば、日本代表は「丸裸」になる。


アラウージョが全治7ヶ月の重傷と判明/州選手権は絶望

2006/02/14(火)
 クルゼイロのFWアラウージョの負傷が全治7ヶ月であることが14日、分かった。13日(日本時間14日)にクラブの練習施設であるトッカ・ダ・ラポーザⅡで行われた検査で判明したもので、当初クラブドクターが見越していた全治1ヶ月を上回る重傷だった。クルゼイロによると、右ひざの半月版や靭帯などを損傷している上に、負傷箇所の状態が良くないことから手術までには3週間程度を要するという。
 8日に行われたミナス・ジェイラス州選手権のヴィラ・ノヴァ戦で相手選手と競り合った際に右ひざをひねったアラウージョは涙を流しながらの負傷退場。「それほど大した怪我じゃないと思う」と自宅での療養中に語ったが、結果は最悪のものだった。11日のグァラニー戦は負傷欠場したが、長いキャリアの中でも初めてのことだった。
 ジウの得点などで快勝し、首位をキープしたグァラニー戦直後、グスマン監督は「この勝利をアラウージョに捧げるよ」とエースを気遣ったが、出された結果は最悪の長期リタイア。アラウージョの復帰はブラジル全国選手権の後半となる9月以降となることから、指揮官の構想も一気に崩れた感さえある。
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早くもエースの存在感を見せ始めていたアラウージョだったが、キャリア初ともいえる「怪我」という落とし穴が待っていた。


史上最高のデザイン?/ナイキがブラジル代表の新ユニフォーム発表

2006/02/14(火)
 ブラジル代表のオフィシャルサプライヤーを務めるナイキは13日(日本時間13日夜)、W杯ドイツ大会に向けた新しいユニフォームを発表した。1970年のメキシコ大会で用いられたシンプルなデザインを基調としたもので、3月1日に予定されるロシアとの親善試合から用いられる。
 リオ・デ・ジャネイロ市内で行われたプレゼンテーションにはリカルド・テイシェイラCBF会長やパレイラ監督、テクニカルコーディネーターのザガロらCBF関係者だけでなくジュニオール氏やドゥンガ氏らも姿を見せた。「個人的には、今まで目にしたセレソンのユニフォームの中で最も美しいね。凄くシンプルだけど、黄色が強く、そして美しくあしらわれている。これぞセレソンという感じだな」とパレイラ監督もご満悦。ナイキの広報担当者によると、このデザインの担当者はブラジル社会の文化的背景をユニフォームに取りこみたいとサンバチームや教会、美術館などを研究したという。
 ブラジル国内では最強の誉れ高い、70年大会のセレソンを上回る可能性を持つ2006年のカナリア軍団。ドイツで圧倒的に優勝を飾れば、このユニフォームも永遠に国民の脳裏に焼き付けられることになる。
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ジーコの三男がリオ州選手権第二ステージに登場か

2006/02/13(月)
 日本代表のジーコ監督の三男でフラメンゴに所属するチアゴが18日に開幕するリオ・デ・ジャネイロ州選手権第二ステージの登録メンバー入りした。父と同じ攻撃的MFながらチアゴが背負う番号は9。今年1月にテスト入団の末、ルブロ・ネグロ(赤黒の意で、フラメンゴの愛称)の一員となったチアゴ。フラメンゴの下部組織でプレーした後、ジーコの所有するCFZやクリチーバなど複数のクラブを転々としたが、成功には程遠い実績しか残せていないだけに文字通り「背水の陣」となるのは間違いない。


元東京ヴェルディのジウの得点でクルゼイロが快勝/ミナス・ジェライス州選手権

2006/02/13(月)
 クルゼイロのFWジウは11日(日本時間12日)に行われたミナス・ジェイラス州選手権のグァラニー戦で今季初ゴールを決め、3対0の勝利に貢献した。全6試合無敗で、勝ち点を14としたクルゼイロは単独首位を保った。
 アラウージョを負傷で欠くクルゼイロだがジウらが攻撃陣を引っ張り、エース不在のハンディを感じさせなかった。すでにアシスト役として確固たる地位を得ているジウだが、チャンスメークだけでなく、決定機での勝負強さが持ち味。「喜びは大きいよ。ずっとゴールを決めようと思っていたけど、自然に機会が訪れることは分かっていた。これからはもっと決めるように頑張るよ」と5試合目での初得点を喜んだ。
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不振が続いた昨年の悪夢を払拭し始めたジウ


元Jリーガーが大活躍/リオ州選手権第一ステージ決勝でボタフォゴ勝利

2006/02/13(月)
 元Jリーガーがリオ州選手権第一ステージ決勝で大活躍――。リオ・デ・ジャネイロ州選手権の決勝となるタッサ・グアナバラ(グアナバラ杯)が12日(日本時間13日)、マラカカン競技場で行われ、ボタフォゴがアメリカを3対1で下した。川崎フロンターレでプレーしたDFシャイジ(Jリーグの登録名シャイデ)や大分トリニータに所属したドドらが得点を決め、勝利に貢献した。
 ブラジルの各州選手権の中でも独特の形式で行われるリオ州選手権。まずタッサ・グアナバラと呼ばれる第一ステージを制したチームと、第二ステージのタッサ・リオ(リオ杯)の王者がそれぞれ対戦し、最終的な州選手権の王者を決める。
 1997年以来の優勝を目指すボタフォゴと60年以来優勝がないアメリカの対戦だけに、久々の美酒に酔いたい両サポーターがマラカナンを埋め尽くした。アメリカを率いるのは鹿島アントラーズでもプレーした元ブラジル代表のジョルジーニョということもブラジルメディアの注目を集めた。
 自力では劣るアメリカだが前半15分に元コンサドーレ札幌のロベルチが先制。負けられないボタフォゴは後半13分にCKから主将でもあるシャイジが高さを生かして同点に追いつくと同22分にはドドが逆転ゴールをゲット。さらに33分にも追加点を上げ、3対1でアメリカを突き放した。優勝杯を掲げたシャイジは「幸せすぎるよ。おまけにタイトルを決めるゴールの一つを奪えたなんて。チーム全員におめでとうと言いたいね」と笑顔で語った。
 まもなく開幕する第二ステージでもボタフォゴが優勝した場合、自動的に今年の州選手権王者となる。
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タッサ・グアナバラを掲げるシャイジ


不動の右SBカフー、本大会危うし

2006/02/12(日)
 ブラジル代表の主将、カフーが所属するACミランでの練習中に負った負傷のため、手術を受ける可能性があることが12日分かった。ミラン側は詳細を明らかにしていないが、ブラジルの大手スポーツサイト「テーラ」によると、左ひざの半月版に重症を負っていると見られ、近日中に行われる再検査の結果を待って手術に踏み切るという。
 1994年大会以降、3大会連続決勝でプレーするという世界でただ一人の記録を持つカフー。2大会連続主将として乗り込むドイツで優勝を勝ち取れば、唯一ペレだけが記録している本大会3度の優勝という偉業を達成するだけに、本来なら手術による長期離脱は避けたいところだった。
 ミランのチームドクターによると半月版の負傷は重いということだが、負傷箇所が半月版だけにとどまれば1ヶ月程度で復帰は可能だという。一方、半月版だけでなく靭帯なども損傷していた場合には、今季リーグ戦は絶望。すなわち本大会も非常に厳しい情勢となる。
 昨年、リカルド・オリヴェイラとエドゥーの手術を担当したセレソンのチームドクター、ジョゼ・ルイス・ルンコがカフーの執刀に当たると見られるが、パレイラの懸念する守備陣にまた一つ、頭痛の種が持ち上がった。
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セレソンの出場記録を更新し続ける「鉄人」カフー。長期離脱だけは避けたいところだが。


テベスがクラッシコ前に髪型を一新

2006/02/12(日)
 コリンチャンスのFWテベスが11日(日本時間12日)、新しい髪形でクラブの練習場パルケ・サン・ジョルジに姿を現し、注目を集めた。12日に行われるサン・パウロ州選手権ではサントスと顔を合わせるコリンチャンス。ウイルス性の風邪で一日、入院したテベスもすっかり回復した様子で、クラッシコ(伝統の一戦)に挑む。
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マンチェスターUのオファーをデコが拒絶

2006/02/11(土)
 バルセロナのブラジル人MF(ポルトガルに帰化しても国籍はブラジル人のまま)、デコがマンチェスター・ユナイテッド(英)のオファーを受けていたことが11日分かった。イギリス紙「デイリー・ミラー」が報じているもので、デコは「イギリスに行く(移籍する)理由が見当たらない。何故なら僕は世界最高のクラブにいるのだから」とオファーを蹴ったという。


元東京ヴェルディのジウがクルゼイロで完全復活へ/ミナス・ジェライス州選手権

2006/02/11(土)
 所属した東京ヴェルディではチームの不調に引きずられ、本領を発揮しなかった元ブラジル代表のジウが、移籍したクルゼイロで本来のプレーを見せ始めた。ミナス・ジェライス州選手権では4試合をこなした段階で、得点こそないもののチーム最多となる3アシストを記録。勝ち点1差で2位につけるクルゼイロの攻撃を牽引している。
 昨年前半のサン・パウロ州選手権ではクラブのアイドルだったコリンチャンスでテベス(アルゼンチン代表)に長年背負った背番号10を奪われた上に、出場機会も減ったことからJリーグ入りを決断したジウ。2003年のコンフェデ杯ではセレソンの一員として世界デビューした実力の持ち主も、ヴェルディでは持ち味であるキレのある突破や高い決定力を見せる機会はなかった。
 対照的な活躍ぶりを見せたJリーグ得点王のアラウージョとともに母国での再スタートを切ったジウは、「ガルソン(給仕の意で、アシスト役をこう呼ぶ)」としての再生ぶりに機嫌よく語る。「別に新しいことではないよ。コリンチャンスではもっと前方でプレーしていたけど、僕はいつも一番アシストしていたさ。いつもよりよいポジションにいる仲間にパスを送るよう意識している」。
 アラウージョとのコンビも上々だけに、州選手権さらにはブラジル全国選手権でも「元Jリーガーコンビ」の攻撃力が炸裂しそうだ。

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